てるみんのフォト&オーディオブログ

発達障害の59歳男性です。写真とオーディオと日常の出来事に関するブログです。

【番外編】発達障害の恋(長文です)

私、記事で述べるのは初めてとなりますが、発達障害です。
今回はオーディオ、パソコンとは関連のない内容ですので、番外編といたします。

発達障害とは、先天的な脳の障害です。具体的な症状は人それぞれですが、私の場合、
(1)会話(雑談)が苦手で、定型的(前もって内容を考えておくなど)な話ならできる
(2)空気が読めない
(3)片付けができない
(4)異性がものすごく気になる(見境いなく惚れやすい)
というものです。
今回の記事では、特に(1)と(4)について書いています。


心療内科を訪れて、障害の診断を受けたのは、5年前の49歳の時。
以前から、自分は発達障害に当てはまるのではないかと疑っていました。それは常に職場での人間関係に苦しんできたからで、転職回数も半端ではありません。

それでも34歳くらいまでは、ほぼ同じ職場環境で働けていましたし、27歳から34歳までお付き合いした女性もいました。
若い頃は、まだ人間的に幼い部分があるのではと、多少の特異な言動も周囲から許されるような雰囲気がありました。
それに当時はまだ、発達障害というのが、一般に知られていなかったと思います。

34歳以降の話になりますが、長くいても馴染めそうにない感じの職場に入ってしまった時、その独特の人間関係が自分に合わないだけで、転職さえすれば悩みから解放されると思いました。
その通りの時もありましたが、比較的居心地の良い環境においても、しばらく経つと何だかギスギスしてきて、仕舞いには居づらくなって辞めてしまうというのが、結局のパターンでした。
そんな中にあっても、大抵の職場で、私は好意を抱く女性がいました(そしてほんのわずかな例ですが、好意を持たれたこともありました)。


現職は、家電量販店で品出しをやっており、障害者雇用ですが、この仕事は4年前からです。
診断を受けた5年前は、ある工場で仕事に就いていました。その時が人生で最も居心地の悪さを感じた時でした。イジメ的なこともありました。

職場のせいか自分のせいか、相当に悩みました。そして、ネット上で知った発達障害という言葉を調べていくうちに、あまりにも自分に当てはまる事柄が多いことに驚きました。
そしてまた悩みました。『障害者』という言葉に多少なりとも抵抗感があったからです。でも、同居している親にも説明して心療内科に赴き、私は診断(判定)を受けました。
聞くところによると、障害ではないかと自分で疑わしいと思う人でも、診断されないことがあるようなので、私の場合は思い込みではなく『ガチ』ということになります。

そして、診断を受けた時の心模様は、意外にも、スッキリした、晴れ晴れとしたものでした。
今まで、自分に足りないものは何だろうと悩みに悩み、自己啓発書やマナー書、ためになりそうな小説やエッセイなど片っ端から読み漁っていました(あまり、頭に残りませんでしたが)。
そんな、おバカのくせに本の虫だった私ですが、診断を受けた途端、読書をすっかりしなくなってしまいました(^_^;)
自分が至らないのは勉強不足なだけではなく、障害のせいもあるからだと、ほっとしたからでした。

今の障害者雇用の仕事ですが、この4年間は本当に人生でかつてないほど心穏やかに生活が送れています。
心療内科へは、月1回の通院(面談)と飲み薬を処方してもらっています。そして、職場は障害を前提条件に雇用されていますので、特性への配慮をしていただいております(ただし、収入はホントに低いですが・・・)。


ここからやっと本題に入りますが、この職場に入ってから、もう何人もの女性を好きになってしまいました。
今、好きな人は4人目でして、何と30歳も年下です(◎_◎;) つまりは24歳デス。

とてもよく働き、大抵の人とフランクに話す人ですが、こんなオヤジの私にも、容赦なく(?)怒涛のように話しかけて来る時があります。
もしかして気がある?と思い上がるには、まだ話が足りないですね、普通はここまでしないでしょ、とか言わないよね、というような気になる事がいくつもありました。

そんなこんなで(←全然説明不足ですね)彼女に気を持ってしまい、とうとう我慢ならずに、仲の良い男性スタッフの方に、『○○さんに惚れちゃいました~』と、相談したのです。
『アハハ!まあまあ、ここだけの話にしておきましょうか』ということで終わってしまう感じだったので、『いやあ、何か本人の反応も聞いてみたいような・・』などと、私は食い下がってしまいました。
その後、件の女性の雰囲気が、何かこちらを意識しているっぽい、更に言えば、好意を持っているかのような感じがあるので、前述の男性スタッフさんが、私の思いの事を話してくれたのか?と、嬉しくなりました。

でも、自分の会話下手は、依然としてあり、仕事以外の話をするのが、どうしてもできませんでした。
それが仮にできたとして、食事に誘うとかしても、断られてしまうのでは、いや、断られて決着をつけるべきなのではなどと、自虐モードも混ざって頭が混乱状態で、悶々とした日々がしばらく続きました。

そんな悩み通しで1ヶ月が経ち、前回の記事でも触れましたが、人間ドックの施設から気になることを言われ、変な話ですがそれで勢いがついてしまったようです。
もし、自分がこの先どうなるか分からないなら、破れかぶれで食事に誘ってみたらどうかと、そんな気になったのだと思います。
そして、絶好のタイミングで私語を話せるチャンスがあったので、食事のお誘いと、LINEの交換をお願いしてみたところ、どちらもあっさりとOKしてくれたのでした・・ヾ(≧▽≦)ノ

その夜は、早速LINEで、『発達障害なので会話が苦手ですみません』とか、『○○日に食事いかがですか』など、いくつかのメッセージを入れると、『あまりLINEはしないのだけど・・』と言っていた彼女が、きちんと返信を送ってくれたのでした。
ただし、自分がお誘いした日は都合が悪いとの事で、『じゃあ来月かな』と送ると、『そうですねー』という短い返信に、何か気乗りしないのかなとネガティブモードが発動してしまい、『気が向いたら声をかけてくださいね・・云々』と、弱気なメッセージを送ってしまいました。
それでも、彼女は『OK!』的なイラストの返信をくれたので、その夜はそれ以上送りませんでした。

そして、翌日に顔を合わせると彼女の方から『おはようございます』と挨拶をしてくれて、こちらはホッとして挨拶を返すも、またもや私語が出来ず(いつもとっさに気の利いた言葉が浮かばないのです。何でもいいのにと後で思うのですが・・・)。
その後の彼女は、ずっと不機嫌モードに突入してしまい、更には仕事の会話も顔を合わすタイミングすらもなく、1日が終わってしまいました。

『話しかけられなくてごめんなさい』などとLINEを送ってみるも、読んでいる様子もなく落ち込むと、翌朝に『既読』になっていたり(でも返信はなし)。
職場で顔を合わせても、まさに取り付く島もない、といった状態で、こちらも少し投げやりな気持ちになりかけたりしました。
また間を置いて『自分は(かくかくしかじかの)脳の障害がありますが、頑張って話しかけるようにしますね』みたいなメッセージを送ると、また翌朝に『既読』(返信なし)。

今度顔を合わせた時は、『迷惑をおかけしてすみませんでした』と言おうと心に決めて、それが実行できたのが一昨日のこと。
ようやく彼女から笑顔が出て、その日は幾度か通常通りの仕事の会話できた、という次第です。


外見は小柄で可愛らしい人ですが、性格的には気が強いかもしれず、もし食事に行けていたとしても、どうなっていたかわかりません。
私があまりにも会話ができずに、途中で呆れて帰ると言い出したかもしれないですし、あるいは激しく悲しみモードに突入したかもしれません。

今、ここまで書いてきた時点では、自分とは相性もクソもないのでは、諦めた方がいいのでは、とアッサリとした心持ちになっております。もっと後を引くような気持ちになると思っていたのに。
でもたぶん、職場で顔を合わすと、心残りが発動してしまい、愛おしくてどうにか繋がりを持っていたいと、考えてしまいそうです。

もし仮に、職場の同僚よりも、少しは仲良くなれたとしても、それで何になる、ハゲオヤジで障害者で低所得の存在が、彼女のためになるのか?

こんな、子供じみた、と言ったら子供にも失礼なくらいのレベルの低い悩みで、困惑している私です。